プラネタリウム〜僕と宇宙〜


誰だろう?

そう疑問が浮かぶのに、君な気がして。

僕はゆっくりと座席に近づいた。

「今日、雨だから。」

座席に座っていた先客が、ドームの天井を見ながら僕に言った。

「そうだね。ここなら、いつでも宇宙に行った気分になれるから。」
「……Planet…」
「プラネット?」

君の隣の席に座って、同じようにドームの天井を見上げると、呟いた。

「惑星。Earth…地球も惑星。」
「惑星…地球は、命の母のような星だよね。」

そう言えば、視線を僕に向けて目を丸くした。

「だよね!!」


また、金の瞳が嬉しそうに揺れた。


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