スウィートレッスン〜運命の相手は…幼なじみ!?〜
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今日、最後の化学の授業が終了してから…ほんの数分後で、たくさんのアンケート用紙が集められた。
「はい!これで全員分揃ったと思うよ」
思わず、いつの間に集めたの?って言いたくなるくらい、用事がある時の美琴の動きはめちゃくちゃ早い。
「ゴメンね…手伝ってもらって」
「いつものことじゃない!それにしても、なんで1年の時から進路希望なんて聞くんだろうね?」
「だよね。あたし…まだ自分がしたいことなんてわからないよ」
「うん。わたしも同じ。とにかく“今”を楽しまなきゃっ!」
「そうだね」
きっと…今しかできないことがいっぱいある。
「と言うことで、ヒナは早く歩夢くんのところに行こうねっ!」
「えっ!?」
結局、話はまたそこに戻ってしまった。
「じゃあ、わたしは待ってるから、ヒナは急いで職員室にそれを持って行きなさいっ!」
美琴にパンッと肩を叩かれ、あたしは職員室に走って行った。