スウィートレッスン〜運命の相手は…幼なじみ!?〜
「そう。きっと誰かと間違えたのね?世の中には自分に似てる人が3人はいるっていうもの。森本さん、席に座って?」
倉石先生にそう言われ、納得がいかない顔をしながらも
「…はい」と言って、ヒナは席に着いた。
「これから3週間、早川先生はこのクラスで教育実習をすることになりました。せっかく若くてカッコいい先生が来たんだから、みんなで優しくしてあげましょうね」
倉石先生、いきなりなにを言い出すんだ!?
すると、全員でハモるかのように
「はぁ~~いっ!!」
クラスの女子の全員が手を上げ、高い声を出して返事をする。
はぁ……このノリ、いまいち理解できねぇ。
「…あっ」
その中でヒナ1人だけが手を上げず、俺の顔を寂しそうな瞳で見ている。
でも、その視線に気がつきながらも、俺はずっとヒナから視線を逸らし続けてしまった。