スウィートレッスン〜運命の相手は…幼なじみ!?〜

すると、倉石先生はコーヒーカップから唇をゆっくりと離して


「2人を見ていたら、すぐに気がつきました」


と、なんとも普通の顔をして言った。


「教師の勘ってヤツですか?」


「フフッ。まだ驚いた顔をしていますよ。勘って言うよりも…ただ、あなたが森本さんを見る目と…」


「……え」


「森本さんがあなたを見る目を見れば…すぐに気づきましたよ」


倉石先生は平然とした態度でコーヒーをまた1口飲み、手に持っているカップを静かにテーブルの上に戻した。


「あの写真の事件があって、森本さんに別れるって言ったんじゃないですか?」


ここまできたら…もう笑えてくる。


俺の今までの苦労は水の泡ってヤツか?


倉石先生は、すべてお見通しってわけなんだな。
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