逢いたくて
「少し熱っぽいな…」

朝食を突くだけの私のおでこにあてられた渉の手は大きくてあたたかい

「無理するなよ」

「うん」

今日のことは渉にすべて言ってある

だから熱があっても行くなと言わないんだ

なんだか寒気がするし食欲もわかない

でも

行かなきゃ…

心配そうな渉に見送られて私は家を出た
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