逢いたくて
病室の扉をあけると譲は出かける格好のまま椅子で眠っていた

すっかり痩せてしまった譲を見ていると

譲に残された時間が長くないのだと嫌でも思い知る

朝陽をあびる譲はすごく眩しく見えた

私は彼に何がしてあげられるんだろうか…

その時…

『りさ…』

私は確かにその名前を聞いた
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