カサブランカにはなれない

3.あきらめの日々

私は入職してから三ヶ月で上司を嫌いになった。
私がどんなに大変でも、手伝ってくれず、電話が鳴りっぱなしでも無視しているからだ。役割の違いがあるから仕方がない事だが、暇そうにしているから見ているといらいらする。
私は最初は病院に配属になる予定だったが、人手が足りなさすぎてここに
連れてこられたらしかった。
老人ホームと言うと、印象が悪いらしく事務の募集をしてもあまり募集者が
集まらなかったという話だ。だから、私も半分だまされたのかもしれない。

しかも、上司が最悪だった。忙しいという事もあって、連絡漏れや、間違いがあったりするとすぐ私たちのせいにした。
働き始めた時は、暇そうにのんびりしている上司を見て、楽そうな仕事だと思っていた私は、だんだん仕事に慣れてきて色々な事をやらされるようになってそれは
勘違いだったとわかった。
相馬さんが上司を嫌っている事を不思議に思っていたがそれが納得できた。
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