あの日、守りぬくと誓った




コンコン…



今日も、病室へ来た。


母はなんとか仕事へ行っている。
けど、あれから口数が減った。




私は持ってきたフルーツを
いつものように置き、
イスに腰をかける。




「お兄ちゃん。
具合はどう?


どこか痛かったりしたら
私にいってね?」







「どこも痛くねえよ!
理奈!
ありがとな!」



いつもの兄なら
こう言ってただろう。


でも…




「…すみません。」


今の兄は、
違う。
< 38 / 59 >

この作品をシェア

pagetop