無口な上司の甘い誘惑②~究極の愛~
「アメリカに、もう一つ拠点があって、

そこを立て直しに・・・」


「・・・」

黙ったままオレの話しに、

耳を傾けてる愛奈。


「向こうの仕事は、

何年かかるかわからない」



「・・・一人で」


「え?」


「一人で行くんですか?」


「ああ・・・」


俯いていた愛奈が、

オレの方を見て微笑んだ。


「あの家で、

俊の帰りを待ってます。

一緒に行きたいなんて

わがままは言いません・・・

私は出来た奥さんですから・・・」


言葉・笑顔とは裏腹に、

愛奈の目から、

大粒の涙が落ちた。
< 189 / 234 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop