舞い散る花の導く先に
瞬きをするとそこには桂さんが居た。

呉「桂さん・・・・?」

桂「ああ。呉羽ちゃんも戻ったんだね?」

こくんと頷く。

桂「信長が言った通りだよ。もう、この世で僕たちは逢うことはないだろう」

呉「ええ、そうですね」

なんだか少し切なくて泣きそうになる。

桂「もし・・・・」

呉「え?」

桂「もし、俺たちが前世とか関係なく出会っていたら君は俺と恋に落ちていたかな?」

桂さんの問いかけに戸惑いを隠せない。

するとふっと桂さんは微笑む。

桂「冗談だよ。そんな顔をしないで」

私はなんて言ったらいいのかわからず言葉がうまく紡げない。
< 109 / 128 >

この作品をシェア

pagetop