舞い散る花の導く先に
呉「土方さん、お茶をお持ちしました」

土「ああ、すまねえ、そこにおいといてくれ」

機嫌が悪いのか私の方を見ずに告げる。

なんだか、昔の信長様を見ているような気持ちになり微笑む。

呉「土方さん」

土「なんだ」

呉「昨日はありがとうございました」

そういって頭を下げる。

土「昨日？なんか俺お前にしてやったか？」

顔を上げると惚けた顔の土方さん。

ああ、見なかったことにしようとしてくれているのだろう。

呉「ふふ、なんでもないです。それと」

土「なんだ？」

私はそっと人差し指で土方さんの眉間に触れる。

呉「土方さんは怒って眉間にしわを寄せているより笑っていたほうが似合いますよ」

土「なっ！！」

呉「稽古にいってきますね！」

そういってかろやかに呉羽は出ていく。

土「くっそ・・・・」

不覚にも赤面してしまう。

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