大人的恋愛事情 SS
酔っている私にとって、一度灯った欲情の火は待ってはくれないようで……。
仕掛けてこないなら、仕掛けるしかないのでその滑らかな首筋にキスを落とす。
肌蹴たシャツから見える肌に手を這わせると、諦めた藤井祥悟が私の服に手を掛けた。
「な? 酔ってるだろ?」
「酔ってないわよ」
「初めての時も、大胆だったぞ」
「そうなの?」
「覚えてないのか?」
「……あまり」
「何したかも?」
「何したの?」
軽く聞き返した私に、目の前の藤井祥悟が呆れた声を出す。
「もう俺と一緒の時しか飲むな」
「どうして?」
「心配だからだよ」
言い捨てるようにそう言って、やっとその気になってくれた藤井祥悟が服を脱いだ私の肌に舌を這わせる。