あの夏で

yuki,side.






俺は窮屈な病院から抜け出してきて、学校に来たのはいいんだけど、なんだかだるくなって気分転換で屋上に行ったら……。



意外な先客、みなみがいた。



俺が驚いていると、



「中島くん…なんか久しぶりね…」



「そう…だね。先生」



あぁ。前と同じ『中島くん』と『先生』--------。



なんか壁がある感じなのは、前とは違うけど。



「どうしてここに?」



「サボり…かな。ここ、好きだし。保健室の次ぐらいに」



ピクッとみなみが反応した。



伝わってよ、みなみ。



伝わってないフリなんかしないでよ。



やっぱり、俺は、みなみじゃないとだめなんだよ。









< 135 / 147 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop