【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済




はあ、と、二、三度深い深呼吸をして、
波立った心を落ち着かせる。



「光弥……お願いだから、それいじょう
近付かないでね」



とりあえず懇願するようにそう呟くも、
光弥の顔はやっぱり見れなくて。



あの熱っぽい視線に見られるのが、堪ら
なく恥ずかしかった。



静かな浴室に、しっとりした蒸気が漂っ
て、身体にまとわりつくから、顔が火照
る。



光弥の足音が、ぴたり、と止まった。



「やべぇ…」



足音が止まったことに安堵の息をつけば
、ため息を漏らすように、光弥がそう呟
いて。



何がやべぇなのか。それを聞く前に、光
弥はものすごいスピードで浴室を出てい
た。



そんな突然の行動に目をぱちくりさせな
がら。



よくわからない…けど、助かった…のか
な?









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