不良だらけの危険なバイトッ☆

…え?


どうしてあたしの名前…


涙目になりながらおそるおそる振り返る。




「…ユキくん?」


なんで…ユキくんが。


「どうしてここに…」


「それはこっちのせり…ゲホッゴホンッ!!」


ユキくんが胸元を抑えてうずくまった。


「ゲホッゲホゲホッ…ゴホ!!」


苦しそうな表情を浮かべながらしきりに咳を繰り返す。


ひどい咳…


「ユキくん…大丈夫!?」


あたしも思わずしゃがみこむ。


「ゴホッ…触るなっ…ゲホッケホン!!!」


あたしの手を振り払おうとユキくんが手を上げる。


「…え…」


そこに見えた光景は酷いものだった。


「…ユキくん…それ」


「…くっ。ゲホゲホゲホッ…見るなっ…」


「見るなって…どうしたのこれ!!!」

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