不良だらけの危険なバイトッ☆

加奈子を守らなきゃ。


焦る俺とは裏腹に状況はどんどんエスカレートしていった。


絶えない喧嘩…そして。


「お兄ちゃん、お腹すいた」


荒れる家に比例するように、食べ物とかもちゃんと与えられなくて。


更には


「目障りなんだよっ!!」


「あんた達がいなければあたしはこの家から出られるのにっ!!」


喧嘩でストレスを溜めまくった親父と母親の怒りの矛先は次第に俺達に向くようになった。


「いやだっ…離して!!」


「何ガキが生意気な口聞いてるんだ」


加奈子の髪の毛を親父が引っ張った。


「親父、加奈子は何もしてないだろ。離せよっ!!」


「うるせえっ」


バキッ!!!


慌てて喧嘩を止めに入った俺の体なんか簡単にはじき飛ばされてしまった。


こんなんじゃ…守れない。


加奈子のこと、守れない…

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