不良だらけの危険なバイトッ☆
ユキが一人で待ってるのに…
それでも今すぐあの場所に行かなくちゃならない気がする。
ユキのこと
裏切れるわけなんてないのに。
「莉子ちゃん」
立ち上がろうとしたあたしに向かって、藤堂君が携帯を差し出した。
「……これは」
「…ユキを病院に運ぶ途中でポケットから落ちちゃったみたいで」
「……」
あたしに手渡された黒の携帯電話。
それは、ユキのものだった。
「ごめん、見るつもりはなかったけど…開いたらその画面があって」
ボタンを押すとメールの画面が現れた。
作成途中のもの。
送信先には、あたしの名前。
時間は午後5時。
屋上に行く前に打っていたもののようだ。