不良だらけの危険なバイトッ☆
「…莉子さんの浴衣、絶対可愛かったでしょっ?」
「なっ…」
お兄ちゃんのほっぺたが少しだけ赤くなる。
「おまえ…何言ってるんだよ」
そのままそっぽを向いてしまった。
隠した横顔から、見える表情。
見たこともないような照れた顔をしていて。
お兄ちゃんのことならわかるよ。
…莉子さんが、きっと今のお兄ちゃんの笑顔の理由なんだと思う。
お兄ちゃんを変えてくれた人──…
「ねぇ、お兄ちゃん」
「ん?」
「莉子さんってどんな人?」
「…さっきから変なことばっかり聞きやがって」
口元に手をあてて隠している。
照れると顔を隠すのはお兄ちゃんのクセ。
「…おせっかいの世話焼きだよ。
じゃあ俺はそろそろバイト行くからな」
「あ、お兄ちゃん!!」
背を向けて、バタバタと出て行ってしまう。