ペンネームはKとM
リディア


果て。

この世の屍を踏み越えると其処は果てだった。

ただ其処は、闇でもなければ、闇を超越した光だけの墓場でもない。

草木は枯れ水は濁り、暗雲が立ち込める。

そんな地上とはかけ離れていた。

小鳥が囀っている。

私は剣先を地に向けた。

その先に淡い紫の花が咲いている。

紫の花びらに、血が滴り落ちる。

誰の血だろう。

私を騙した人間か、

人間を襲った化け物か。

なぜ?

なぜ助ける?

私を焼き殺そうとした人間どもを。

なぜ?

なぜ救う?

こんな無価値な地球を。

滅んでしまえばいい。

なんなら、

私が滅ぼそうか。

ああ、

ノドが乾いた。

井戸水などいらぬ。

井戸水を持ってくる、

お前の無邪気な首に噛みつきたい。

さぞ美味いだろう。

穢れを知らぬ、

幼子の血。

「お前がリディアか?」




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