【完】白のあなたに恋をする
私は恐る恐る聞いて見た。
その質問に答えたのは、男性のほうだった。
「…はい。私は白の父親、七橋 隆(ナナハシ タカシ)と申します。
こっちは妻の、七橋 葵(ナナハシ アオイ)。
…もしかして、君は白の彼女かい?」
そう落ち着いた声で私に問いかけてきた。
「はい…。白の彼女をやらせてもらってます…。黒瀬 杏です…。」
「あんさん…杏さんね…。息子がお世話になっています…。初めまして…。
あなたには、私達とても感謝しているのよ?」
えっ?私に?
私は当たり前だけど、白のご両親に会ったのは初めてだ。
だからなにも感謝されるなんて覚えはないのだけれど…。
「あの…、一体どういうことですか?」