愛と欲望の螺旋(仮)
「普通じゃないわよ。マネージャーを個人に付けるだけじゃなくて、みんなイケメンなのよ。」
「え!?イケメン?」
「いつも側に自分好みのイケメンが、奴隷のようにつくすのよ?他の男に興味が行くと思う?」
「…いかないですよね。」
私だってそんな人がいたら、他の男には興味はないもん。
「でしょ?そんな事実だけでも表に出たら大変。だから契約書にも罰金並びに告訴もあるって書かれているの。」
「じゃあ、黒崎や藤原さんも…」
「私達はマネージャーって言っても、現場はほとんど行かないの。チーフマネージャーって言って、簡単に言ったらマネージャーを管理する側。」
「じゃあ…ここに住んでいるのは。」
「そういうこと。黒崎なら安心して大丈夫。この顔よ?女に不自由はしてないから、襲われることもないわよ。」
フッと鼻で笑った。
見た目だけじゃない。
本当に藤原さんの押しは強くて。
「はい。」
そう答えるしかなかった。
まさか、こんなことになるなんて。
想像もしていなかった。
大きなため息をつきながら。
黒崎との共同生活に不安しか見えなくなっていた。