最寄り駅


「好きな子かぁ……」


昼休みになってあたしたちはお弁当を広げていた


「他に好きな子ができた時点であたしはその子に負けたんだ。って思ったからさ」

だから引き留めなかったの。
そう言ってあたしは口にご飯を運ぶ



「あんなに仲良かったのに……」

さっきから箸の止まっている茜はうつむき加減に呟く



「まぁ、大丈夫とは言ったけどしばらくは引きずるなー……」

「そっか……でもきっと青葉ならすぐに好い人がみつかるよ」


優しく微笑む茜にあたしは笑い返した


好い人、かぁ……

匠が今まで好い人No.1だったもんなあ


< 13 / 53 >

この作品をシェア

pagetop