最寄り駅
「好きな子かぁ……」
昼休みになってあたしたちはお弁当を広げていた
「他に好きな子ができた時点であたしはその子に負けたんだ。って思ったからさ」
だから引き留めなかったの。
そう言ってあたしは口にご飯を運ぶ
「あんなに仲良かったのに……」
さっきから箸の止まっている茜はうつむき加減に呟く
「まぁ、大丈夫とは言ったけどしばらくは引きずるなー……」
「そっか……でもきっと青葉ならすぐに好い人がみつかるよ」
優しく微笑む茜にあたしは笑い返した
好い人、かぁ……
匠が今まで好い人No.1だったもんなあ