雨が見ていた~Painful love~
風が吹くたび揺れる木々に、そのたびに小さくガサガサと鳴る、植込みの木。
――う、うぅ!!
怖い!!
怖いよう!!
その音にいちいちビクつきながら歩いていると、目の前に見慣れた大きな建物が現れる。
「や、やっと着いたよ…。」
ホッと安堵のため息をついて見つめたのは、帝体大の温水プールがある建物。
ゆっくり中をのぞくと電気はすべて消えていて、緑色の非常灯が薄く光っているばかりで、中に人がいるのかどうなのかが分からない。
でも……
確かめなきゃ…だよね…??
こわごわと建物の入り口に向かって歩いて行って、辺りをキョロキョロ見回しながら入り口のドアにゆっくり手をかけると
「空いてる…」
扉は簡単に開いてしまって、私は動揺を隠せない。
――な、なんで空いてるんだろ…!!!
キョウちゃんがここにいるなら、カギは開いててもおかしくない。だけどやっぱりこの状況は気味が悪い。
そうっと扉を開けて目の前に広がる廊下。
明かりは何一つ灯っていなくて
非常階段を示すライトだけが館内を照らしている。
薄暗い緑色の光に覆われた、不気味な廊下。
ココをテクテク歩いていくだけでも怖いのに、悪魔なキョウちゃんに後ろからそーっと近づかれて肩をトントンとかされたら……??
「さ、最悪……!!!!」
私、大声を上げて失神してしまうかもしれない!!!!