愛を叫んで地に堕ちて〈全イラスト41枚つき恋愛ホラー〉
「人魚の不老不死の力は……その魂にやどるのです。
 普通に生まれて……生きて……年老いて死んでも。
『でうす』さまのいらっしゃる天国にも、地獄にもゆかず、もう一度。
 この世の記憶を持ったまま、また来世に生まれてくれば、それは『若返った』……と言うことになりませんか?」

『でうす』さまの教えに、仏教のような輪廻転生の教えは無い。

 けれども、人魚の力を使って生まれ変わりを延々に繰り返せば。

 それは不老不死、と言ってもいいと思わないか?

 そんな神父の問いかけに。

「……そんな……こともあるものか……!」

 ……と、つぶやいたのは、茂吉と晶左のどちらだったのか。

 立ちつくす二人に向かい、瀕死の神父は、必死に言葉を紡いだ。

「肉を口にすれば……人魚の力を自分のモノにすることが出来るから食うのです。
 でも、食さなくても……不老不死の力は……あなたたちのモノでしょう……?
 あなたたちは……人魚の……なのだから」

「自分の死に際に、おかしくなったか南蛮坊主!?
 俺達のどこに、一欠けらでも鱗がある?
 目の色、髪の色が、他の誰と違っているのだ?
 莫迦も休み休み……」

「あなたたちは『人魚の生まれ代わり』です。
 ……証拠に、ここにある人魚のなかで……見覚えのある者は……ないですか?」
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