愛を叫んで地に堕ちて〈全イラスト41枚つき恋愛ホラー〉
 まるで、夢遊病のように。

 伸ばした真珠の手を、凪は、包み込むように、握りしめた。


「うん……うん。
 そうだよ。
 俺が、茂吉だよ?
 覚えてる……かな?」

 真珠自身も、過去の記憶を完全に取り戻すように。

 凪の顔をじっと眺めれば。

 時を超えた、真珠の恋人は、切ない目をして、彼女を見た。





「……真珠……俺のことを思い出して?」

 凪は燃える炎を自分の身に抱えたまま。

 静かに熱く、呟いた。

 俺を愛して?

 愛して。

 昔のように。

 時を超えてなお、愛しい君。

 真珠……!

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