本気の恋の始め方

壁に寄りかかるようにして背中をあずけ、息を整えながら視線を上げると

「その表情、そそる……」

千野君は私をさらに壁に追いつめるようにして近づき、またキスに集中し始める。



舌は絡み合い、しごき、痛みを与え

そしてまた優しく、撫でつける。



千野君、めちゃくちゃキスが上手だ……。

今までさぞかし遊んでたんだろうな。


私も遊びなのかな、なんて頭の隅っこで考えるけれど。


そうね……それもいいかと思った。



入社して一か月かそこらで同じ職場の先輩に手を出すなんて、遊びならリスキーすぎるけど。私が相手なら誰も信じない。


そもそも不釣り合いだし。


本当にそういう気なら、こういうのもありかもしれないなんて、うっすらと考え始めて。



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