本気の恋の始め方
千野君が握っている指先に力を込める。
私はそんな彼の手を握り返す。
絡み合う指先がビリビリと痺れている。
だけど磁石みたいにくっついて離れない……。
「私……私ね……変なのよ」
「え……?」
顔を上げると、微かに目を見開いた千野君と目が合った。
「ずっと、千野君のこと考えてばっかりで……今日は確かに、るうくんのことですごくびっくりしたけど……
だけど私にとっては、今日、千野君を傷つけたんだってことのほうがずっと苦しくて……
千野君には笑っていてほしくって……そういう千野君のそばにいたくて……だから!」
「ストップ、潤さん!」
千野君が慌てたように私の手を片方だけ振り払い、その手で、私の口元を覆う。
「――」
突然の彼の行動に言葉がつまった。
もしかして私の言葉、聞きたくない?
心臓がズキッと痛む。