SoUnD~僕らの世界~
俺たちはさっきと同じように座り、真宏さんが買って来てくれた、たこ焼きと焼きそばを食べながら適当に話をしていた。
俺たちのこの学校のことや、未那たちの学校のことが多かった。
専門学校のいいところもたくさん聞けたし、二人が高校生時代のことも聞けた。
その分俺たちも、今の学校生活について話をした。
「あ、飲み物。適当に買ってきたんだけど好きなやつ飲んで?」
未那が紗奈と直登の目の前にさっき買ってきたジュースを並べた。
「あ、未那私がいるって言ったサイダーは?」
「なかったのよ。ごめん。」
「私はちゃんと買ってきたのにぃ。」
「ファンタで勘弁して?」
しぶしぶ真宏さんはファンタを飲んでいた。
残った二本のジュースも、紗奈と直登が一本ずつ取って、飲んでいた。
「あ、未那さんお金。」
「あぁ、いいのよ。私からのおごり。」
「え、でもそんなの悪いです!」
二人が俺と同じように未那にお金を払おうとしても、未那は絶対受け取ろうとはしなかった。
「あ、じゃぁ、今日のライブが良かったから、っていうことにしておいて?」
ニコッと笑いながら言う未那に、もう何も言えない二人は頷くしかなかった。
俺と同じ道を歩んだ二人が見えた・・・瞬間だった。
ブーン、ブーン――――っ
そのとき、ケータイのバイブ音が聞こえてきた。
それは未那のケータイだった。
「ちょっとごめんね」