SEXOFFLINE~セックスオフライン~
マリアは、自らの境遇を理想的なものに修正しようとした。
よくある話だが、良い子を演じ始めたのだ。
自分が良い子であれば、父も母も私に関心を示してくれるだろう、と。
熱心に勉強し、成績は学年で常にトップになった。
続けていた習い事、ピアノと書道も、発表会や展示会で賞を貰えるほどになった。
だが、マリアの目論見は見事に外れた。
何故なら、マリアが中学に上がる頃には、両親はほとんど家に居なくなっていたからだ。
いくら頑張っても、見てもらえないのなら意味がない。