あなたの こども うみたい
しかし、今度は勝手が違った。

イベントも兼ねた特別な催しという。

ソウル大の先生方もたくさんみえるそうで…

そちらの通訳ではなく、ゲストの通訳だという。

「先生、ゲストって…また、どうして私が?」

「木下さん、驚いてはいけないよ!

 私もまさかと思ったんだけど、

 ソウル大出身ということで、

 キル・ジョンフンがゲストなんだよ!」

「ええ?

 イベントって、いったい?」

「母性保護っていうのかな。

 講演会もあって、PR大使とでもいうのか、彼が選ばれたらしいんだ。

 それで、私が優秀な通訳を紹介したってわけだよ。」

先生が今までに見たことがないお茶目な顔で、私の顔を見た。

「先生…私…どうかなってしまいそうです!」

「ははは。大丈夫だよ。私からのプレゼントだと思って、頑張ってください。

 但し、決して例のことは言ってはいけないよ。」

「はい。わかっています。」

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