強気な女に裏あります。
足がスクんで掃除どころじゃないからね!
いいますけど、あたしフェンスまで行った事ないからね。
ドアの前から一歩も足を出した事ないし!

いつもサボったりしてるけどドアの前から離れた事ないからね!


それなのに掃除って……!
絶対に無理だよ!



「三導児がウザいなら、おとなしく負けて屋上の掃除だな」


「そんな嘘でしょ!?」



ありえない!
家のベランダすらあまり行けないのに……。



「……はぁ、七菜ちゃんはやるか?」



七菜がやる?
無理だよ。
『面倒だから嫌』とか言って終わるに決まってる……。

だからあたしは首を横に振った。
やるわけない、と。



「だよなぁ。七菜ちゃんだもんな……それか、平泉に任せる、か」



そう言って淳一は平泉君の方を見た。



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