両想い【完】

X'mas



結局、24日は美愛が8時までバイトだから、9時からイルミネーションデートすることにして、レストランはキャンセルした。


俺の自己満足で豪華なデートって勝手に思い込んでたから、あれから二人で話をすると、やっぱり考えに違いがあって…


でも、それで当たり前なんだってことも、二人で気がついた。


たまには豪華なのもいい、でも、限度は高校生らしさ。


プレゼントも値段が基準てことではなくて、それが相手にふさわしいか、とかちゃんと押し付けじゃないものを選ぶ。


『会える時間』、これに勝るものはないよねって話にもなった。


こうやって少しずつ…わかりあっていける、初めての本気でようやく体感する恋愛だった。


***


23日は二人のバイトがかぶるし、美愛の方が早く終わるため、初めて俺のバイト先に遊びに来させることにした。

8時少し過ぎ、『ケーキ屋を今から出ます』とメールが入った。


駅前通りがちょっと心配だったが、9時前、フロントに美愛が来た。


俺は今日はフード担当だからフロントには基本行かない。


今日はパーティーとか予約が多くて、来て貰うのはいいが、構えないかも…と思ってた。






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