座敷わらしのしのぶちゃん♪

「それより、しのぶさん。時間がありませんよ。早く支度しないと。」


言われて慌てて時計を見る。


いっけないっ。


もうこんな時間だ。


今日はアキさんの保育園にお呼ばれしているんだっけ。


園児達が子猫を飼って貰えるようになったお礼がしたいとかで


あの時のみんなはいなくなったけど、私と由宇くんが代表で行く事になった。


急いで用意をして由宇くんと車で向かう。


保育園に着くと玄関先でうろうろしている女の人がいたから


どうしたんだろう？


って軽い気持ちで声をかけたんだ。


「何かお困りですか？」


ってね。


「いえ、ちょっと見学しようと思ったんですけど、急用が出来たのでまた改めます。」


と早口に言うとその女の人は去っていった。


何とも言い表せない感じがしたものの


「しのぶさん、早く～園児達が待ってますよ～っ。」


と由宇くんの声がしたから大して気にも止めず急いでみんなの元へと向かった。