学園スパイラル-女医の襲撃-


 それから数日後──午後17時30分の商店街。

「お疲れさまです」

「!」

 背後から突然、声をかけられ驚きつつ鈴木君は振り返った。

「ああ、周防くんか」

 ほっとしたように笑みを浮かべて歩き出す。

 彼は独り暮らしをしているので、夕飯の買い物をしに来たのだ。

「あ、あのさ」

 鈴木君はふと立ち止まり、躊躇いがちに発した。
< 46 / 56 >

この作品をシェア

pagetop