A-YA-KA-SHI☆バスター!!
 相手が『人』でないことは、簡単に理解できた。
 だが、ああやって戦っている諒や彩は?
 それに、悠も。


「大丈夫か?」


 少し息が上がってきている彩に、諒が声をかけた。


「大丈夫だよ」
「本調子じゃないんだろ」
「うるさいなぁ。こないだはたまたまミスっただけだろ。しっかしアイツ、ちょこまかしてんな」


 今はお互いに間合いを取っている。
 こちらからの攻撃は、未だに敵に致命傷を与える事ができずにいた。
 相手が手を出したのは最初の一撃だけで、後は一方的に受け身を取っている。


「何なんだよ」


 イライラと、彩が呟く。
 すると、相手が動いた。
 真っ直ぐに悠の方に突進するが、諒がそれを阻む。
 諒の光剣を真正面から受け止めてなお、それは平然としていた。
 間近で見る相手のその視線は、真っ直ぐに店の方を見つめている。
 今は青い光の膜で覆われている喫茶店『free‐time』。
 相手も、既に何かを感じているのかも知れない。


「させるかよ」


 相手を睨み付け、諒は小さく呟いた。


「諒!!」


 彩が叫ぶ。
 同時に諒が剣を引き、その場を飛び退いた。
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