Realtime:kiss
「っんだよ…どいつもこいつも……
聞いてんだから、答えりゃいいじゃん」


「浅野さんにも、聞いたの?」

「当たり前ぇ~だってよ?奈緒を傷つけたってんだぜ?普通、聞くだろ?」


「…はははっ、そっか……」


私はその一言で確信した、蒼佑と浅野さんの間に男女の関係は無かったと……


「なぁ、教えてくれよぉ」


「だぁめ。教えなぁい」


私は勝手だ、ついさっきまで付き合う前の事だからなんて思っておきながら、いざそうではないと確信した途端、胸をなで下ろしている…



「いい度胸してんじゃん?向こうで覚えとけよ…」


蒼佑はそう言って、また、右の口角をキュッと吊り上げた。


また何か企んでる顔だ。


その夜はただ蒼佑に優しく抱き締められて夢の中に旅立った。





楽しい旅行になりますようにと願いながら……





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