君が想い出になる前に





(確かに正しいけど
一緒帰っただけなんて言い方、、なんか冷たい。)







わたしがふくれっ面になっていると
龍くんが顔を覗き込んできて




「お、どうした(笑)






あ、俺が奈津に舎弟扱いされてたこととか
他の奴には内緒な」





そう言って
目の前にまたあの優しい龍くんの笑顔。



わたしは思わず吸い込まれそうで
慌てて下を向いた。







(やばいな、わたしーー)


耳まで真っ赤な自分の顔を
気にしながら
なんとなく、自分の気持ちに気づき始めた。

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