抱きしめたい
「袋、ありがと。」


そう言って手を出すと、


「いいよ。持っててやる。
トシマには優しく・・・コレ、俺のモットーだから。
俺、まだ若いし!!」


「トシマ…ホンッと憎たらしいよね。じゃ、頼むよ…少年。」


「おい!その少年ってやめろよ。」


「アンタこそトシマってよしなさいよ。」



朝っぱらから言い合いをして、でも、とても楽しい帰り道だった。




アパートの前で真吾が待っているとも知らずに・・・




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