抱きしめたい
「一緒っつぅか、たまたまコンビニで会った。だから一緒に帰ってきた、それだけっスよ。」


疑わしい眼差しの男に一言付け加えた。


「自分の女、信じられねぇの?」


すると


「信じてるさ。もちろんキミの事もね。だけど、高校生がこんな朝早く何処行ってたの?」


「アンタには関係ねぇけど、女のところ。」


嘘を付いた。
これ以上凛が疑われない為に・・・


「凛、コレ。
あんま彼氏に心配させんじゃねぇよ。」


買い物袋を渡し帰ろうと背中を向けた時だった。



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