涙恋~片思い恋愛〜
一番願っていたことーー...

なのに、なぜか嬉しくなれない。


嬉し涙が流れるはずなのにー...

悲し涙があふれてくる。



どうしてだろう、嬉しくないわけじゃない。

だけど、なんだか心から嬉しいと思えない。



悩みながら、階段を上がって、自分の部屋に入るとーー...

ケータイの着メロが鳴った。



拓真かな?
なんて胸に期待を抱きながらケータイを取り出すとーー...


相手は白鳥くんだった。



「なんですか?」


どうしても、白鳥くんには冷たくなってしまう。


付き合っている、とは言ってもキスをするところまで約束していなかった。

だから、キスをされた時には許せなかった。


初めてのキスは、涼太とだった。

だけど、あの時は涼太のことが好きだったからーー...

別に、よかった。


だけどね、その後、拓真のことが好きだって気がついた時にはーー...

その後のあたしを、全部拓真に捧げるつもりだった。
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