涙恋~片思い恋愛〜
だけど、そんな願いさえも叶わないんだって、
白鳥くんに突き付けられたような気がしてーー...


悔しかった。

だから、唇をこすって、こすりまくった。


あんな穢れたキスを取り消すように、なかったようにするためにーー...

だけど、そんなことができるはずがなかった。



「俺、マジだから。
 俺のことを振ったりしたら、黒木、どんな目にあってもしらねぇからな。」



ほら、また脅しだよ。


さっきだって両想いになれるはずだったのにーー...

また、壊した。


そして、白鳥くんは、あたしの気持ちまでを縛っていく。


これが、あたしと拓真と運命なのーー?


「わかったな、じゃあ。」


それだけ言うと、また白鳥くんは電話を勝手に切った。

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