涙恋~片思い恋愛〜
「よっ、美奈。」


軽いナチュラルメイクを施すと、
勝手に家に入ってきた拓真がいた。



「ちょっ、なんでここに拓真がいるの?」


「えっ、カギが開いてたから。」


「ウソっ!!」


「本当。」



拓真は、そういうと、そっぽを向いてしまった。


ねぇ、拓真。
なんでそっちを見てるの?



「ねぇ、拓真。
なんで、あたしのこと、ちゃんとみてくれないの?

嫌いになったから?
もうあたしのことが好きじゃなくなったから?

ちゃんと、言ってよ。」




もう、はっきりしてよ。
こういうあいまいな関係は、もういやだ。

もやもやして、集中したいことにも集中できなくて、
ネガティブになって、本当にもうヤダ。


ーーー...拓真の、愛の言葉が、聞きたいけど。
あの、ホワイトデーに戻りたいけど。

そこまで、現実は甘くない。


そう思って、目をつぶった。
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