涙恋~片思い恋愛〜

幸せな時間 -桃香 sideー

「村上。ちょっといいか?」


私と美奈はお昼を食べ終わって、5時間目の準備をしている時だった。

拓真くんが話しかけてきたのは...

拓真くんの顔には、殴られたような跡があるー...

なにか、あったのかなー...


拓真くんに初めてしゃべりかけたことの嬉しさからか、普段の声より高い声でしゃべった。


「ん?どうしたの?」


声が出たときには、世間で言うぶりっ子みたいな声で、とても気色が悪かった。

周りからの視線が痛いが、それを隠すように私は拓真くんとの会話に没頭した。


「イヤ...ちょっとここじゃ話せないから...」


周りから、歓声が上がる一方で、暗い顔をしている人もいた。


美奈もその一人だった。

やっぱり、美奈は拓真くんのことが好きなんだねー...

だけど、美奈に拓真くんは譲る気はないからー...

拓真くんは、もう私のものだからー...




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