僕らは妖怪 ~妖怪編~

たしか、大声を出した一人は“佐々木 水樹”で、そのとなりにいるの“中谷 茉美”だったような。


佐々木水樹は佐藤早紀のほうに行き、


「あんた、最近調子のりすぎ、てか真希をこき使わないで!!!」


うお、これってまさか女子の修羅場か?


「別にこきなんか使ってないし!!」


「は?あんた真希が池羽と仲良かったのに引き裂いたのはあんたでしょ?しかも自分だけいい思いして?」


「え、まさか水樹も進真のこと好きな…」


「んなわけあるか!!!!!」


おい、本人ここにいんだけど。


「なによ、別に進真と一緒にいたっていいじゃん?なに、嫉妬?」


「嫉妬してたのはあんたでしょ?ずっと前池羽と真希が一緒にいたとききもい!と連呼してたやん」


「それは真希だけきもいといったのっ」


「え…」


「真希きいた?こいつは真希のことこんなふうに思ってたんだよ!?」


「…っふん!今もキモイと思ってますよー!!」


ドッ



あ…あれ?手が勝手に…


気がつけば佐藤早紀をグーで殴っていた。


「「「きゃああああああああ!!!!」」」


「てめぇ、いい加減にしろ!!俺はてめぇみてーなやつ一番嫌いなんだ!!!」


「進真……」


ポツリと言った真希の目には涙が浮かんでいた。
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