僕らは妖怪 ~妖怪編~

○神社の前で


「真希…?!……なんであんたがここに!?」


早紀も驚きのあまり口をパクパクしていた。


「別に……」


出来れば今すぐに逃げたい…っ!!



「おぉ、真希おまえこいつと知り合いだったのか。なら早くここから出ていかせてくれ」



潤ってなんでも素直に言えるなんてなんか羨ましい……。


「早紀…ごめん、あいつが言うからちょっと…帰ってもらってもいいかな?」


「は?なんであんたに指図されないといけないわけ?」


おぉ…さっきのぶりっ子と猫なでな声はどこへやら…


「あいつが言うからしょうがないでしょ」


あぁ、もう涙腺があぁぁぁ…


力ならあたしの方が上なのに、なんというか…女の怖さって本当に異常だよ…。


「へぇ…んじゃあこの人とどういう関係?」


「「は?」」


潤もなんでこの状況からそんなこと言うのかわからず変な声を出した 。


「どういう関係と言ってんのよ!!」


いや、2回言わなくても聞こえてるから。


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