短編集~甘い恋~
その後、天海は少しの間大人しかった。
いつもうるさいから、なんか変な感じだ。

「俺、この段ボール持ってく。お前、その資料持ってけ」
「え…?」
「え?ってなんだよ」
「いや…。資料軽いし、段ボールの中の、少し持つよ。悪いし」
「アホ。こんなん重くねぇから。つか、男が重いの持つの当然。
ほら、さっさと武部のとこ持ってって、帰るぞ」
「ちょ、待ってよ…っ」


こうやって、優しい部分だってある。


そういうところが、天海のいいとこだと思う。

そういうとこ、好きだったり。

ん……、好き??

いやいや、違う違う…。


ち、がう…?


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