ALiCe
レイナルドはそのことには興味もないのか気にせず続けて話す。
「しかし説明と言っても私もまだ混乱している所がありまして」
「混乱?」
「えぇ…まぁいいです。まずはこの世界について説明をしましょう」
レイナルドの表情はなおもよくわからないものだったが、今一番知りたいのはそれではない。
「そうですね、はっきりと言ってしまえばこの世界はあなた方の世界とは違います」
「…要は異世界だと言うのか」
「はい」
それは私にとっても、多分陽にとってもさほど驚くところでもなかった。
気がついたらここにいた。
それはつまりトリップしたということなのか。