ALiCe


レイナルドに返す言葉も思い浮かばずに無言でいると、メリッサが小さく声を上げた。



「あ、……チェス!」

チェスっていうのは、もしや。


「おっはよーう、ってあれ?どうしたの変な顔してるねえ」


案の定やってきたのはチェスターだった。

奴は昨日と同じようにへらへらと笑っていたが、声をかけてきたメリッサを見て頭に?を浮かべていた。


「…うぅ、あ、あ、あの子、いなく、な、なっちゃって……」

相変わらずメリッサの喋り方はどうにもはっきりしない。


昨日は初対面の俺相手に緊張してるからかと思ったがどうやらこれはデフォらしいな。
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