指輪
結局、閉園まで話を切り出せないまま過ぎてしまった。


凪斗は私をアパートまで送ってくれた。
「じゃあ、また連絡するから。またな。」

凪斗がそう言って帰ろうとした時、私はとっさに凪斗の腕を掴んでいた。

「まだ何も話してくれてないよ。ちゃんと話して!」

私はそう言うと、凪斗を部屋に入れた。
凪斗は少し困ったような顔して考え込んでいた。


7分の沈黙の後、凪斗が話始めた。

「話すことじゃないって思ってたから、今まで言わなかったけど…言うよ、あの時のこと。」

凪斗は話してくれた。

何で急に別れたのか…
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