夢なごり~君の声に呼ばれて~


「そ、総司…?」



私が呼ぶと、総司はこちらを振り向いた。



いつもの飄々とした態度ではなく、冷たい目だった。



総司が怖い…。



「舞咲…、ゴメンね。怖い思いさせたね。帰ろう」



総司は着ていた浅葱色の羽織で優しく私を抱き包んでくれる。



私は羽織を掴むと、小さく頷いた。



「うん…」



この時、私はまた何かが壊れて行くような予感がした――。




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